SHIMANO STI シフター(右)の交換 (初心者向け)
先週は前後のタイヤ交換とリアのインナーケーブル交換を行いましたが、作業後、右シフトレバーに異常が発生しました。
思いっきりピンボケで申し訳ありませんが、内側のシフターが元の位置に戻りません。これはシフターが寿命を迎えた際の症状なのです。正しくは以下の写真のようになっていなくてはなりません。
このまま乗り続けることもできないことはありませんが、常に親指で内側のシフターをもとの位置に戻さなくてはならないので走っている間中、ストレスを感じることになります。
そしてそんな状態で更に3,000㎞ほど走ると、いよいよシフトチェンジ自体ができなくなります。トップの方から入っていかなくなり、最後は4速くらいまでしかギアが入らなくなります。騙し騙し乗ったとしてもこのシフターくんはあと3ヶ月の命。
なので今回は早めに交換することにしました。
ちなみにSTIシフターの交換は今回で3回目、6年間で4つ目のSTIシフターとなります。
前回ご近所のあさひ自転車さん(ここのお兄さんたちは腕がいい)にシフターを交換してもらったのは一昨年の12月、坐骨神経痛を発症した時(ついでにその時コロナにも罹った)だったのでまだ1年8か月、18,000㎞しか走っていません。いろいろなサイトを見てみると、STIシフターの寿命はだいたい25,000kmくらい、と書かれているのに・・・。
恨み言を言っていても始まらないので、今回は自分でSTIシフターを交換することにしました。明日は出勤なので自転車が必要だからです。
作業の仕方については、熟練された方々からは「こんなやり方なっとらん」といった部分も多々あるとは思われますがご容赦ください。初心者の方に少しでも参考になればと思い投稿します。
事前に用意したものは、
- 新しいSTIシフターSHIMANO CLARIS 8X2 SPEED(リアディレイラーのインナーワイヤーは付属している)
- 新しいブレーキケーブル
- 新しいバーテープ
- 六角ナット
- ワイヤーカッター
- ラジオペンチ(ワイヤーのエンドキャップを潰すのに必要)
です。
まずは古いバーテープを剥がします。
エンドの方から真ん中の方に向かって巻かれていることをこのとき初めて知りました(!)。
あと、テープを剝がしながら、どのパーツがどのようにそこに設置されているのかを正確に記憶に留めておきます。基本的にはチューブ類は黒いビニールテープでハンドルに巻かれていたので、今回はこれらをすべて温存して再利用することにしました。
アウターチューブを交換する際はもともとチューブがあったところにマジックなどで印をつけておく必要があると思いました。
で、まずはフロントのブレーキワイヤーとリアのシフターケーブルを切断します。
ワイヤーカッターはシマホで買ったでかいやつを使います。このワイヤーカッターだけはいいやつを使うことをお勧めします。
そうでないと、本来神経を集中しなければならないところ以外で余計な時間を使ってしまうことになるからです。
わたしの応急処置キットの中にはスペアのチューブ2本とインナーケーブル2セットが必ず入っています。通勤中にパンクやワイヤーの断裂があっても、だいたい10分くらいで復旧して走り出すことができます。
シフター本体を外します。慌てて一気に外すのではなく、少しずつ、もともとのパーツがどのようについていたのかを記憶しておきます。
なにぶん初めてなので「はて、このワイヤーはどこを通すんだっけ?」となってしまっては命取りになります。
下の写真はねじを外した後、古いシフターを外して、ずるりと垂れ下らせたところ。
ここでフロントブレーキのワイヤーとチューブ、リアのシフターのワイヤーとチューブがどこの穴を経由していたかを確認します。
ブレーキのチューブとリアシフターのチューブが黒いゴムのテープでぐるぐる巻きになっているのを確認します。
シフターを取り付ける金具も錆びたりはしておらず、そのまま使えそうです。
そして新品のシフターの登場です。
リアのインナーケーブルはなんだか良さそうなのがついていました。
ちなみに上の方の穴がフロントブレーキのケーブルとチューブが通る穴で、下にある向こう側が見えている穴がリアディレイラーのインナーケーブルとチューブが通る穴です。
これらにハンドルについている古いアウターチューブを通すのです。
ハンドルとシフターを留める金具はさっきまでついていたやつをそのまま使います。バーテープとさらにこの金具を保護するようにシールが貼られていたので新品同然の状態でした。本来ならこれも取り換えるのでしょうが・・・
そう、わたしはものぐさなのです。
新たなシフターを固定します。心配なので、少々きつめににねじを締めます。
次にフロントブレーキのワイヤーを通します。
ワイヤーのエンド部分がブレーキを握った時に見える金具のまるい輪っかにワイヤーのエンド部分が引っ掛かっていたので、まずその輪っかを通し、これの前の行程で確認していたブレーキワイヤーが通るべき穴にワイヤーを通して、するすると先に進めていきます。
ここかな?ここかな?って感じでずるずるとワイヤーを通していくと、フロントブレーキの真上のチューブからワイヤーがニョキッと出てきます。
そこですかさずブレーキにワイヤーを固定します。
わたしはブレーキに遊びが少ないのが好みなので、結構きつめにワイヤーを張ります。
ただしここではまだ仮留めです。
余ったワイヤーをワイヤーカッターで切り落とします。
ブレーキワイヤーの張り具合をあとで調節できるよう、少し長めにワイヤーエンドを残しておきます。
ワイヤーエンドにキャップを嵌めます。
古いシフターについていたワイヤーは捨てやすいようにまとめておきます。
つぎにリアのインナーケーブルを通していきます。
ここから先は3ヶ月に1回ずつ必ず行う作業で、けっこう慣れているのでサクサクと進めます。
ワイヤーはアウターチューブの中で引っかかることが多いので、そんなときはアウターチューブの接合部を外してワイヤーを出してから次のチューブに通すようにします。
最後にリアディレイラーの後ろをヘアピン型にワイヤーを通すチューブにワイヤーを通し、最後にディレイラーに固定します。
その際、ギアは必ずトップ(CLARISの場合は8速)に入れておき、自転車の後ろから見て、ディレイラーを通るチェーンと8速のギアが一直線上に来るようにディレイラーを調節しつつワイヤーを固定する必要があります。
これが足りなかったり行きすぎたりすると、ローギアに入らなかったりトップギアに入らなかったりすることになります。
ワイヤーを固定したら軽く町内を一周してちゃんとギアチェンジできるか確認します。
完璧に、とまではいかなくても、ちゃんとギアチェンジが行えるようになるまで調整をします。
わたしの場合、5速と6速の部分でギアがもたつくようになってしまうケースが多いのですが、「ま、いっか」ということで良しとしています(笑)
これでシフターの取り付けとギアの調整は完了です。ブレーキのワイヤーの張りもこのとき再調整します。
この調整を怠ると、走ってる間中ストレスを感じることになりますのでここは納得するまでやります。
ブレーキの遊びが少なくなるように調整すると、フロントブレーキのディスクがブレーキパッドに少し干渉してしまうような音(キーッという微かな音)を発することもありますが、それでもわたしは遊びの少ないブレーキが好みなので、これも「ま、いっか」ということで妥協します。
異音はしばらく走ると聞こえなくなります。きっとブレーキパッドが削れてしまうのでしょう。
さて、最後にバーテープです。
実はこれも生まれて初めてやります。
あまり器用な方ではないので、シフターの取り付けよりも心配なものがあります(笑)
もともとついていたものを思い出しつつ、見よう見真似で巻いていきます。走っている間にゆるんではいけないのでなるべくきつく巻いていきます。
ちょっとでも気に入らないところがあったら、いったん剥がしてから再度巻いていきます。
シフターとの接合部に来ました。
最初、バーテープを剥がすときにこの接合部になにやらテープが貼られて保護されていたのを思い出しました。
これも見よう見真似でテープを張りました。
バーテープの終わりの方をちょん切って使いました。
バーテープの終わりの方は、恐らくこれをするために穴(というか丸い凹み)の開いていない部分が少し長く残されているように感じます。
初めてにしては、わりかしうまくできました(笑)。
どれだけ耐久性があるかは、しばらく走ってみなくては判りません。
完成です。
左右のハンドルバーのテープの色が若干違う(経年劣化)のと、前後のタイヤの色が違うのが少し気になりますがこれも「ま、いっか」です。所詮、通勤自転車ですから。
わたしはものぐさなので元々ついていたパーツ(ハンドルバーとの接合部との金具や、ブレーキワイヤーとシフターケーブルのアウターチューブ)はなるべく温存して再利用しているため、最初のバーテープをはがすところから完成するまでだいたい30分ほどでできました。
これで明日も無事に出勤することができます。
この1週間で前後のタイヤ、シフターを新品のものに代えることができました。梅雨入りする前にできてよかったです。
ちなみにSHIMANO CLARISのSTIシフター本体はわたしの乗り方では2年ももちませんので、またすぐスペアを用意しておかなくてはなりません。